About me

学生時代にガラス工芸を学び、ガラス作家として活動していました。個展を開いたり、海外の展覧会に出品したり充実していましたが、頑張り過ぎたのか燃え尽き症候群のようになってしまいました。ボタニカルアートとの出会いがあったのは、その少し辛かった時期のことです。英国へと渡り、ロンドンで通っていた英会話教室の廊下に「ボタニカルアート教室」の貼り紙をたまたま目にしたのがきっかけです。

 日本ではガラスの花器をつくるためにお花を習ったり、茶器をつくるためにお茶を習ったりしていたので、ロンドンでもお花を続けようと思い、いろいろな展覧会を見ていたのですが講師が見つからず困っていました。そんな中、貼り紙を見て、「お花の絵か!生けなくても絵を描くのもいいかな」と気軽に始めました。KEW(英王立植物園)公式植物画家でもある山中麻須美先生に師事し、描いているうちに夢中になりました。ロンドンの暗くて寒い時期には家の中での唯一の楽しみになりました。

ボタニカルアートはただの水彩画とは異なり、背景は描きません。植物そのものを正確に観察し模写するというルールがあります。だからこそ私は絵の構図にとてもこだわって描いています。同じ植物を描いても十人十色ですが、ルールの中でその植物をどれだけ印象的に、魅力的に見せることができるのかは作家のオリジナリティが問われるところです。

描く時はその植物の背景も掘り下げて調べます。歴史と植物の関係がとても興味深く面白いことが分かって楽しくなります。

宮澤香代子

ボタニカルアート画家の主な経歴
2007  渡英 
2011  ロンドン 英王立園芸協会(RHS)Goldメダル取得
2013  米ピッツバーグHunt Institute 14th International Exhibition of Botanical Art
2014  東京 京橋  宮澤香代子ボタニカルアート教室展
2016  長崎ハウステンボス美術館
2016  英王立キューガーデン フローラジャポニカ
2017  上野国立科学博物館 フローラジャポニカ
2018  高知県立牧野植物園
2019  花に集う作家たち 京王プラザホテル
2022 米ポートランドGifts from Japan at Portland Japanese Garden
2023 東京 京橋  宮澤香代子ボタニカルアート教室展